2022年12月10日、株式会社新都市生活研究所は、”THE TOYOSU TOWER”1階「ガーデンルーム」にて、株式会社Casieの川又さんをお招きし、アウトプット鑑賞会を開催いたしました。
【株式会社Casieのご紹介】
(画像出典:同社ホームページより)
Casie(かしえ)は、アートのサブスクリプションサービスです。月額2,200円から、誰でも気軽に絵画を飾れます。現在活動中の約1,200名の画家、13,000点以上の絵画から好みの作品を選べ、季節や気分の変化に合わせて最短1ヶ月で自由に作品を交換できます。ユーザーが支払う毎月のご利用金額の一部が、アーティストに報酬として還元される仕組みで、アーティストの支援・国内の文化芸術活動にも貢献します。
【当日の様子】
当日はお子様連れの方を中心に、幅広い属性の方々にご参加いただきました。
今回の「アウトプット鑑賞」とは、絵画作品を見て感じたことや気づいたことを紙に書きだしたり、話し合ったりすることによって、自分の感性を文字通りアウトプットすることを指します。その際、作品のタイトルや解説はあえて伏せられます。先入観を排することで、それぞれがオリジナルの解釈をすることができるからです。
イベントの序盤、ピカソのこんな名言について紹介がありました。
「子どもは誰でも芸術家だ。問題は、大人になっても芸術家でいられるかどうかだ。」
なるほど、芸術界の巨匠が残した言葉は刺さるなあと思いました。子どもは豊かな感性を持っており、感じたことを素直に、のびのびと表現するものです。しかし悲しいかな、成長するにつれて常識や周囲の目にとらわれ、どうしても凝り固まった思考回路になってしまいがちです。
今回のイベントのように、直感のままに表現して他者と共有するという試みは、実は大人の方が必要としているのかもしれません。
…ということで、私もイベント中の写真を撮る傍ら、参加者の皆さんと一緒にアウトプットに挑戦してみました!
弱冠二十歳、感性のアンチエイジングを開始。
「こちらの絵を1分間見つめて、気づいたことや考えたこと、情景を書いてみてください」と川又さん。
意外と難しい…冬の日常を切り取った一コマを、何と表現したら良いのだろう…。
ここは何とか想像力を駆使して乗り切ります。
私が出した答えがこちらです。
「寒い屋外に広がる、冷たい白銀の世界。しかしそこには生き物の温もりがあり、主人公は暖かい部屋のなかから景色全体を俯瞰する。厳しい環境のなかにも生を感じた主人公は、ほっこりとした気分に浸っているのではないか」。私はこう考えました。
一方、他の参加者の方はこんな解釈をしていました。「主人公は、雪が降り積もった外を力なく見つめている。外に出ている明るさと対照的な部屋の暗さが、それを暗示している」。
全く逆のイメージを持った解釈で驚きました。しかし、どんな風に捉えるかは自由で、こちらの解釈に委ねられているのが芸術の良いところ。他の方の発表を聞くことで、考えもしなかった視点が加わり、新鮮で楽しかったです。
ちなみに、この作品のタイトルは「雪の朝」。作者・雨星立夏さんの意図では、雪のなか散歩するご近所さんを見た主人公が、「今日も一日、私も頑張ろう」という思いを抱いている場面なのだそうです。
作者の意図が伏せられると、こうも印象が変わるのですね。同じものを見つめているはずなのに、1人1人から見える景色が全く違う。
私自身、いい勉強をさせてもらいました。
【参加者の感想】
イベントの最後に、参加者の方々に感想を伺ってみました。
「アウトプットは1人だとなかなかしないので、他の人との感じ方の違いがとてもおもしろかったです」
「ただ絵を眺めるのではなく、物語を考えたことが楽しかった」
同じ「眺める」でも、美術館で絵画を鑑賞するのとはまた違った意味で、視野が広がっていく楽しさを味わっていただけたかなと思います。
今回ご協力いただいた株式会社Casie 川又さん、THE TOYOSU TOWER管理組合の皆さん、ありがとうございました!
主催:THE TOYOSU TOWER管理組合
共催:株式会社Casie、株式会社新都市生活研究所
後催:三井不動産リアルティ株式会社
文:久間木
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